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エルヴィン・ヴルム『人のかたち Human Form』

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エルヴィン・ヴルム
『人のかたち Human Form』

発行:赤々舎

Size:H257mm x W182mm
Page:128 pages

Published in September 2025
ISBN:978-4-86541-212-3

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オーストリアの重要なアーティストの一人であるエルヴィン・ヴルムは、石膏や金属といった伝統的な彫刻の素材だけでなく、写真や衣服、絵画といった多様なメディウムを用いて、彫刻表現の特性を探究し、その固定化された概念を拡張してきました。
本書では、彫刻の最も原初的なモチーフである人の身体を起点に、時間、量塊と表面、具象と抽象を巡るヴルムの作品を紹介します。

衣服や家具といった身の回りの物質や、言葉の記号的な意味、あるいは社会のイデオロギーといった様々な要素に影響を受ける「人のかたち」の輪郭は、脆弱で可変的であり、自由な可能性を含むものです。

ヴルムの代表作である、《ファット・ハウス》と 《ファット・カー》の膨張した家や車のかたちは、体重の増減による人の身体のボリュームの変化と 、粘土や石膏を加えて造形していく彫刻の制作プロセスの類似性にヒントを得て作られています。 「私たちは毎日、彫刻的な営みをしている」と語るヴルムは、家や車、家具なども人の身体の延長と考え、作品のモチーフに利用しています。資本主義経済における権力や富、欲望の象徴でもあると考えられるものたちがあえて歪められた作品は、「こうあるべき」という標準として受け入れられているものに、複数の視点から問いかけます。

また最新作である《学校》では、外観のコンパクトで明るく可愛らしい印象とは対照的に、内部は均一に細長く歪められた形をしており、古い教材やプロパガンダのポスターが展示されているなど、奇妙な印象を与えます。この作品では、建物に足を踏み入れた際に生じる身体的な閉塞感と、抽象化された教育制度がもつ歪みや抑圧(ヴルムが「知識は老いる」と述べるように)が重なり合います。

ヴルムは、彫刻の最も原初的なテーマである「人間のかたち」に対して多様なアプローチを試み、「質量の錯覚」を観る者の知覚に巧みに刻み込んできました。ヴルム作品における、質量と体積、皮膚と表面、重さと時間、抽象と具象といった概念は、三次元彫刻や写真、絵画、インスタレーションといったジャンルの枠組みを超えて広がり、時に面白おかしく、時に批評的に、社会に存在する規範・制度・権力の構造を炙り出しながら、彫刻表現の思考領域をさらに拡張しています。

「皮膚」シリーズ、「平らな彫刻」シリーズなど、日本で初公開された近年の作品に加え、ドローイング、2本のエッセイ、エルヴィン・ヴルムへ本人のインタビューも収録。


編集、寄稿:中川千恵子
寄稿:アントニア・ヘル シェルマン

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エルヴィン・ヴルム
1954年オーストリア、ブルック・アン・デア・ムーア生まれ。ウィーンとリンベルクを拠点に活動。ウィーン応用美術大学とウィーン美術アカデミーで学ぶ。ヴルムは彫刻の概念を徹底的に拡張し、時間、量塊と表面、また具象と抽象の関係について問いかける。主な個展に「Deep」(国立マルチャーナ図書館・コッレール博物館、イタリア、2024年)、「Trap of the Truth」(ヨークシャー彫刻公園、イギリス、2023-2024年)、「Erwin Wurm Photographs」(ヨーロッパ写真美術館、フランス、2020年)など。彼の作品は、「第57回ヴェネチア・ビエンナーレ」(イタリア、2017年)のオーストリア館で展示された。ポンピドゥー・センター(フランス・パリ)、ニューヨーク近代美術館(アメリカ・ニューヨーク)、テート・モダン(イギリス・ロンドン)、ペギー・グッゲンハイム・コレクション(イタリア・ヴェネツィア)、龍美術館(中国・上海)、国立国際美術館(大阪)、十和田市現代美術館(青森)、ヴィクトリア国立美術館(オーストラリア・メルボルン)などに作品が収蔵されている

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