馬場磨貴『DONOR』
¥5,500 税込
なら 手数料無料で 月々¥1,830から
この商品は送料無料です。
Maki Umaba
DONOR
Book Design:寄藤文平 + 服部季海
発行:赤々舎
Size:H257mm × W188mm
Page:120 pages
上製本
Published in January 2026
ISBN: 978-4-86541-220-8
--------------------------
聖母子像に準えて──
「母性」のイメージに問いを投げかけるポートレート
馬場磨貴が見つめる「母」は、賢母や慈母といった観念や記号ではなく、矛盾や揺らぎを抱えながら生きる、血の通ったひとりひとりの女性たちである。
美術館に並ぶ聖母子像から写真スタジオのメモリーフォトに至るまで、母と乳児のイメージは、長らく「幸福」の象徴として私たちの前に提示されてきた。
慈悲深く静謐なまなざしをたたえた聖母、光に包まれた記念写真に写る柔和な母性──そうして演出され、反復されてきた理想化された母子像は、無意識のうちに私たちの内部へと刷り込まれている。
『DONOR』において、馬場は、西洋の聖母子像をなぞる構図で撮影を行いながらも、授乳中のポートレートを通して、人が無意識に持つその「母性」のイメージに問いを投げかける。
聖母マリアが突然の受胎告知を受けたとき、私たちが想像するように静かにそれを受け入れたのだろうか──。
ある瞬間、社会的な要請とまなざしの中で「母」と見なされ、その役割を引き受けることになる女性たち。甘美で抽象的な世界から遠く、今日も淡々と目の前の命に自分を与え続ける、その視線の先にあるものは何なのか。
写真ページの間には、個々の女性の戸惑い、身体的経験など、彼女たち自身の言葉も収められている。母という像だけが先行するなか、それぞれの自宅室内で撮影されたポートレートの背景からも、現実の女性たちの、複雑に交錯する迷いや怒り、疲労や不条理、愛と不安に光が当てられる。
妻、母、娘、友人、隣人──その先に、あなたはあなた自身でもあるという尊さが立ちあがるポートレート作品。
--------------------------
馬場磨貴(うまば まき)
東京都生まれ。美術大学油絵科在学中から写真を始める。
大手新社出版写真部を経て、文化庁新進芸術家海外派遣制度奨学生として渡仏。
Ecole Nationale Supericure de la Photographie ARLES に学ぶ。
写真家 Lucien Clergue氏の暗室プリンターとして、多くのモノクロ銀塩プリントに関わる。
帰国後はフリーランスとして雑誌や広告で活動。
文化学園大学、日本写真芸術専門学校非常勤講師。
1996年、第33回太陽賞 準太陽賞受賞、第5回 Canon 写真新世紀佳作受賞。
主な写真集に、「ABSENCE」(蒼穹舎、2008)、「We are here」(赤々舎、2016)、「まぼろし/写真+詩・谷川俊太郎」(私家版、2022)などがある。
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
